いつの頃からか…
身体のどこかが痛くなったら鎮痛薬
胃がもたれたら胃薬
流行り病が話題に上れば予防薬等々。
特にテレビをよく見る人はいつの間にか
それが当たり前かのように
刷り込まれています。

「痛くなったらすぐセ●ス」
「早めのパ●ロン」
(はるか昔のCMかもしれませんが…)
確かに製薬会社が途方もないお金をかけて
研究開発した薬は症状を鎮めるのに
効果を発揮するでしょう。
短時間で痛みがなくなるかもしれない。
胃がすっきりするかもしれない。
でも、それらの薬が本当に必要かどうか
考えてから服用したことはありますか?
大半の人は、薬には副作用があることを
踏まえつつ現状の苦しさと天秤にかけて
必要だと判断すれば服用するのかもしれません。
現代社会では、直ぐに手に入る
直ぐに効果が出るものが
もてはやされる傾向があります。
この痛みが無くなれば…
という思いも理解できなくもありません。
そのような心理は私の中にもありますが
こと身体と心の健康に関しては慎重になってしまいます。
それは医療サービスが不要だとか
薬が害悪だとか思っているからではありません。
むしろ緊急を要する場合などは
医療や薬は欠かせません。
医療や薬は欠かせませんが
それは緊急時に限定した方が良さそう
というのが私の考えです。
自然を見れば一目瞭然です。
汚染された海や川は直ぐには元に戻りません。
どれ位の時間を要するかは
ケースバイケースでしょうが
やがては回復するでしょう。
自然界においては、何かが回復するには
相応の時間を要するのです。
それは一見遠回りのようでも、
自然の法則という視点で見れば
実は一番の早道です。

私たち人間の身体も同様です。
なぜなら我々もこの地球という自然の一部であり、
自然の法則の例外ではあり得ませんから。
考えてみてください。
大切なものは大抵時間をかけて築くものです。
親密な人間関係、知恵、人格、健康などなど
それに緊急時だって実際に頼っているのは
自分の身体が生まれつき持っている本来の働きです。
身内が生死にかかわる大手術を受けた時のことです。
手術を終えた医師が言いました。
「手術は成功しましたが、今夜が山だと思います。
後はご本人の生命力次第です。」
最後は内なる生命力、
つまり最良の状態であろうとする
身体本来の働きに頼るしかないことを
医師もよく分かっているのです。
当たり前すぎて忘れられがちですが、
手術後に縫合された内臓や皮膚が
治癒していくのは私たちの身体に
生まれつき備わっている働きによるものです。
医師だってそれがわかっているからこそ
何の躊躇もなくメスを使って
切ることができるのです。
そもそもあなたの身体は、
あなたがそれを意識しなくても
最良の状態を維持しようとしています。
これは、身体中に張り巡らされた
神経系が働いているためです。
だからこそ、内なる生命力の源泉である
神経系の働きを調えておきましょう
というのが私からの提案です。
