フランスの有名な哲学者デカルトは
物心二元論を提唱しました。
でも、身体の不調が心に、
心の不調が身体に
影響を及ぼす理由について
彼は明確な答えを出せませんでした。
それもそのはず、心と身体は
極めて密接に結びついており、
互いに影響を及ぼし合っていることは
明らかだからです。
心と身体を切り離して論じることには
無理がありますが、敢えて言うなら
健全な身体でなければ
心を健やかに保つのは難しい、
そのように私は考えています。
「健全な心は健全な身体に宿る」という言葉もありますね。
心の全容は未だに解明されていませんが、
脳科学など様々な分野における研究によれば
脳内を行き交う電気信号や化学物質と
心の間には密接な関係があることが分かっています。
この電気信号や化学物質を作っているのは、
脳や脊髄等の神経系を構成する神経細胞なので、
心は神経細胞の活動と密接に関わりがある
と言うことができます。
神経細胞は身体を構成する
カタチある細胞の一つなので、
ひとまず「健全な心は健全な身体に宿る」
と表現しても良さそうです。
ここではカタチある細胞の中でも
心と密接な関係が認められている神経細胞に
敢えて焦点を当ててお話ししましたが、
本来身体の健全性というのは神経系だけで
語ることはできません。
なぜなら、人間の身体は約270種類37兆個の
細胞が集まってできていて、これらの細胞が
すべて調和して働いている時に
はじめて身体は健全だと言えるからです。
しかし、全身の細胞が調和して働いている時、
中心的な役割を果たしているのは神経細胞です。
また神経細胞ですね…
カタチの無い心の働きも、
カタチある身体の働きも
神経細胞の在り方次第と言えそうです。
